国難への挑戦!!見えない国難の実態を見える化する因縁果報の神理

これから職場での実践のお話をしたいと思いますが、よくよく考えるとこれまでの会社での神理実践は国難との戦いでもあったことが分かってきました。

それでは、現在私の職場において、どのような問題が生じているのか、「国難の中にある日本」という視点で見てみたいと思います。

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高橋先生が日本は国難を迎えていることをお伝え下さるようになって、早や5年が経ちますが、鈍感な私もようやくその実態が見えるようになってきました。

私は、ずっと乗り物の設計をやってきたのですが、中でも最も技術の進化の早い領域である3Dデータに関する仕事をしています。

IT化が進む中で、社会も大きく変わってきましたが、車両の開発のシステムや手法も劇的な変化を遂げようとしています。

しかし、日本はIT分野において欧米や新興国に対してもかなり遅れている部分があります。日本の技術力の低下の根幹にこの問題があります。

先日、ソフトバンクの孫さんが講演の中で「デジタル・オア・ダイ」と話されており、日本の電機メーカーの最近の凋落は、IT分野の遅れであると看破されていました。私もそう思います。

自動車業界も全体としてIT化は遅れていますが、電機業界よりも扱う部品点数も多く、裾野の広い業界であるため、そういった複雑性が幸いして直ぐには表面化していないんだと思います。

また、自動車の場合は、日本の強みでもある「摺り合わせ技術」が適している箇所が多く、その部分はデジタルとの相性が悪いため、IT化の遅れが表面化しにくくなっています。

しかし今後、電気自動車への移行などのインパクトがあったときに、「モジュール化」が適しているため、その遅れが一気に表面してくるのではないかと懸念しています。

出典:小川紘一「プロダクト・イノベーションからビジネスモデル・イノベーションへ
―日本型イノベーション・システムの再構築に向けて(1)―」2008年

モジュール化・グローバル化に乗り遅れた日本企業のシェア喪失

私は企業の基幹となるDBに関して、足でかせいで情報収集し、海外の情報も色々と入手しています。

この分野では、欧米企業や韓国がかなり進んでいます。12年前の2001年の時点で、サムスンでは基本的な構想が既に作られていた資料を見せて頂きましたが、現在でも十分通用するような内容が考えられていました。

また韓国では、MBAのように、大学にデータベースの専門家を育成する仕組みが作られており、国策としてこの分野を強化してきています。

この領域における技術力の差は、日本の電機メーカーが韓国のLGやサムスンに勝てない直接の原因になっていると推察します。

日本の国難について、もっと色々な側面から見てみたいと思っていたところ、次の本を見つけました。

「ソニー失われた20年 内側から見た無能と希望」 原田節雄著

内容は、戦後ベンチャー企業として貧しさの中から世界に挑戦していったソニーが、いずれ豊かな社会の中で、行くべき方向を見失って衰退していった軌跡が描かれていました。

・自由闊達な技術者集団 → 技術者が軽視され、文系主導で保険、金融、映画がメイン
・学閥不在で平等 → 学歴重視のエリート志向
=お役所化(キャリアの社員vsノンキャリアの外注)
・資金もないので自分たちで解決 →お金で問題を解決しようとしてノウハウが蓄積されない
=社内ブローカーと外部コンサルティングの暗躍
・天才の創業者 → 経営者の失敗の連鎖
・・・・

といった問題が指摘されていました。その結果としての、巨額の赤字と大幅なリストラ、子会社や関連会社の切り捨てが生まれてきていることが書かれていました。

見ていて、非常につらかったのですが、何故かというとこれはソニーだけの問題だけではなく、多くの日本企業で起きている問題であると感じたからです。

貧しさの中から、豊になることを求めて挑戦していった多くの日本企業は、やがて世界の頂点に立ち、バブル景気を経る中で行くべき方向を見失っていきました。

そうして現在、組織や人材が劣化し、既に多くの負の遺産を抱え込んでいるのですが、会社の中枢には快暴流、快衰退でそのことにさえ気づいていない人も多く、かつての戦後の焼け野原の0からのスタートよりも厳しい状況にあることが見えてきました。

それでは何故、技術立国日本、JAPAN AS NO1.とまでいわれていた日本が、最も進化が速く、競争の主戦場となっているIT分野でここまで低迷することになったのでしょうか?
私もずっと疑問に思ってきましたが、その原因について、神理で読み解くチャレンジをしてみたいと思います。

ただ、国難というだけあって、何十年、何百年というスパンでの複合する問題群が背景にあるので、一概にはいえないと思いますが、一つの仮説として提示させていただきます。

ここで、問題を読み解くための神理として、因縁果報という神理で洞察してみます。

因縁果報
ご著書「魂主義という生き方」 192Pより抜粋
https://www.sampoh.co.jp/books/tamashiishugi/

○因
・快暴流 歪曲-独尊-孤立
私の職場を見てみてもそうですが、かつての優秀な技術者の中には傲りの思いが強くある方が多く、ソフトウエアの分野に対して、頭から馬鹿にしている方も多くいらっしゃいます。自分たちが遅れているという意識もないため、学ぼうとする意欲も起きません。

・快衰退 満足-怠惰-停滞
満たされた環境の中で、目先の要請や、人間関係にエネルギーを注ぎ、外の世界の進化に目を向けている人が少なく、外部に出ていって情報収集する人も少ない状態です。「低水準」「井の中の蛙」という結果が生まれると先生はお書きくださっていますが、まさにその通りで、世界の進化から取り残されています。

・苦衰退 卑屈-愚痴-虚無
世界の進化を吸収しようとする若手はどうなっているかというと、進化を取り入れようとしない会社に対して絶望的な思いになっています。もうどうすることも出来ない、どうにもならない。こんなに差をつけられてしまって、もうどんなに頑張ったって欧米に勝てっこない。もう会社も終わりだ、日本も終わりだ、といった感じです。

・苦暴流 不満-荒れ-破壊
更にそれを通り越して、何とかしようとして上手くいかない現実が続くと、諦めは破壊の思いに転換していきます。こんな状況に追い込んだ無知なマネジメントが悪い。この会社は終わっている、一旦つぶしてリセットするしかない。このように、変われなかった企業はやがて衰退し、崩壊していくその負のスパイラルから抜けられなくなります。

○縁
同志
・海外のソフトメーカー:ソフトに弱い日本を対象に、高額のコンサル料をとり搾取してくる。
・日本のソフトメーカー:実力不足なメーカーも多い
・日本の大学:実力不足(教える側への評価が弱く授業内容、研究内容の硬直化)、資金不足。

原則
・ITへの理解不足
IT=イット?@M元首相
I元都知事はIT嫌い→東京の学校、IT投資少ない
・ITの人気低迷(過酷な労働条件)

システム
・ローカルな組織の連合体(池田信夫氏のblogより
・労働組合が強く、IT投資できない(池田信夫氏のblogより
・派遣社員による労働の調整(会社にITのノウハウ、スキルが蓄積されない)
・英語教育の失敗(海外の文献やシステム活用の障害)

○果報
・電機業界の低迷
・その他の業界への波及

第一の国難である明治維新の時のような、幕府対志士の構造。そして、第二の国難の時の、官僚や軍と市民の構造。そして、現在の第三の国難になりますが、過去の国難と相似形の問題群に飲み込まれていることが見えてきました。日本人のカルマの繰り返しなんだと思います。

こうしてみてくると、因と縁がぶつかって果報が生まれてきているのですが、電機業界で起こっていた低迷の問題は、いずれ各業界にも広がっていくことは避けられないことが見えてきました。

また、私自身は設計者としてこの分野に取り組んできたのですが、理解者がほとんどいない中で孤軍奮闘してきました。

これまでは、設計は設計、システムはシステムと分業されていたのですが、今後、あらゆる分野でシステムを土台として、業務をアナログからデジタルへと再構築していく必要があります。

こんなに重要なことなのに、何で誰も気づかないんだろうと理不尽な思いを抱いてきたのですが、国難として訪れているこの巨大な問題とぶつかっていたため、孤独な戦いとならざるを得なかったことが分かってきました。

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