新春の集い・沖縄PJ:正直ー愚覚の深まりによる智慧の宝庫との遭遇
新年の集いを通して、「歪曲―独尊」の煩悩と戦い続け、皆さんとの響働によって、温かい飲み物を参加者の皆さんに提供する先生か ...続きを読む
2019年5月9日
The Path to Bodhisattva, One GLA Member's Story.
「3つの自覚」とは、私たちが願いや志を果たすために必須の智慧であり、境地──。「愚かさの自覚」「忍土の自覚」「恩恵の自覚」のことを言います。
「愚かさの自覚」とは、自らの愚かさや足りなかったこと、応えきれなかったことを自覚することです。そして、その自覚を持つからこそ、常にひたむきに、一生懸命に自分が変わり続けてゆく向上心を持ち続けることができます。
「忍土の自覚」とは、「忍」という字が「心」の上に「刃」と書くように、この世が思うにままならぬ、耐え忍ばなければならない世界であることを深く受納することです。その自覚が深まると、「何が起こっても不思議ではない」と事態を受けとめる不動心が培われることになります。
「恩恵の自覚」とは、試練や困難に対しても感謝できる心のことです。そして、この「恩恵の自覚」は、前の2つの自覚と密接に結びついています。
「恩恵の自覚」があるから、自らの愚かさに対して、卑下しているわけにはゆきません。ひたむきに、私たちは前を向いて努めようとします。また、忍土の現実に接してもニヒリズムになることなく、もう一度立ち上がり、立ち向かってゆこうとする希望が、私たちの内側から生まれてくるのです。
つまり、「愚かさの自覚」「忍土の自覚」「恩恵の自覚」という「3つの自覚」は、相互に関わり合う3つで1つの境地であり、1つの自覚が深まってゆくときに他の2つの自覚も深まってゆくのです。
出 典
『新・祈りのみち』p.587〜603
『希望の原理』p.276〜279
『あなたが生まれてきた理由』p.262〜267